ベトナムの不動産売買市場は、「ローカルマーケット」と「外国人市場」の2つが立ちます。 売買は、ベトナム人同士と、外国人同士で全く別の価値判断でなされます。 ただし、その先で貸し出しの賃貸市場は同一市場で、2市場物件が混在します。
さて、これはどういうことか? 先に結論を記すと、
・外国人オーナーが売買できる物件の市場
・外国人が買えないローカルだけの市場
の2つがある事を意味します。
では、なんでこんな2つの市場が立ったのか。
大本の理由は、ベトナムでプロジェクトを販売する際、許認可上外国人に販売できる個数のパーセンテージを決めた為です。 全て外国人に占拠されては困ると考えたのでしょうか。 現行では、新規プロジェクト総戸数の30%までが外国人の買える物件となってます。
故に、ベトナムの物件は新築から中古売買の場合も、同じプロジェクトの物件だけども、
この部屋は外国人が買える部屋
この部屋は外国人が買えない部屋
と言う色が物件に付く事になります。
まずこれが市場が解れる理由の原点です。
*ベトナム不動産販売のN-ASSET社HPより引用
そこから更に、市場が別れることを決定付ける挙動となる規則が生じます。 「中古物件に関しては、外国人は外国人からのみ物件を購入できる
外国人物件を外国人からローカルが買うのは自由である。」 これ、どういうことかと言うと、ベトナム人が持ってる外国人枠の物件は外国人は買えない事を意味します。 ちなみに、外国人からローカルのベトナム人が買うのは自由です。
それがこの取引規則からひも解き何を指すかと言うと、「一回ローカルのベトナム人が保有してしまったら、もう外国人枠物件ではなくなる」という事になります。
*ベトナム不動産販売のN-ASSET社HPより引用
だから、純粋に外国人同士で売買する外国人市場と、ローカルが売買するローカル市場の2つが立つことは想像できますでしょうか?
これ、ベトナム政府がそういう意図で定めた訳ではなく、そういう規則で運用したらそうなるよねと言う結果論現象ですけど。
そして更に重要な現象が生じます。 この2つの市場、互いに市況を下げる負の作用に於いては、多くが無関係なんです。 特に外国人市場から見ると、ローカルの相場がいくら下がっても関係がないのです。 ローカルの市場が外国人市場以上に上がった場合は、高く売れるローカルに売るので関係してきますが、外国人にとってローカル市場が下がっても、直接は関係ないのです。 だって、関係ない相場だもん。買えないから。 仮にベトナムのローカル経済がクラッシュして、ローカル市場が半値に崩壊しても、外国人市場は外国人の赴任者等に貸す高級賃貸市場の利回りのみで評価して、挙動する。
いっくらローカル物件が下がっても、買えないから関係が無い。
ベトナム人がクレジット破たんでカツカツになっていても、外国人は外国人の持ち球で無関係に勝負なので、関係ないのです。 逆に言えば、そのローカル破綻景色って外国人にとっては「買い場」かもしれませんよ?
狼狽して勘違い売りしてくる外国人居ますから。
・・・と、理解頂けますかね。
そんなボヤボヤした外国人居るの?
・・・居るんですよ( ̄▽ ̄)
次回ブログで解説しますけど。
因みに原則無関係と、原則を付けたのには理由がありまして、ローカルがあまりにも部屋を余らせて家賃の値下げ競争始めると、賃貸市場は共有してるので影響を受けます。 が、今のところそういう動きはありません。
では、実際の市況はどうか? 次回は2つの市場の第二弾をお送りします。
By soyano
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